南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

散歩道楽の思い出 2008年編

解散 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
ハロプロ(OG・エッグ出身者含む)と数多く絡み、たいへんお世話になった劇団、散歩道楽が来年3月をもって解散するということで、これまでハロプロ勢が出演した作品をまとめてみた。
散歩道楽HP


対象としたのは、以下の作品。

  • 散歩道楽本公演
  • 散歩道楽特別公演
    • 『ロマンチックにヨロシク』『ストロンガー』
  • ユニット公演
    • 『僕に似合いの身体』『アルマゲどん』
  • モーニング娘。関連
    • おじぎ30度 オン・ステージ』『おじぎでシェイプアップ!』『リボーン〜命のオーディション〜』
  • メロン記念日関連
    • 『かば』『かば2』『かば3』『メロン記念日物語〜Decade of MELON KINEN-BI〜』
  • Berryz工房℃-ute関連
    • 携帯小説家』『あたるも八卦!?』『悪魔のつぶやき〜アクマでキュートな青春グラフィティ〜』『キャッツ♥アイ』
  • その他ハロプロ関連
    • 『熱帯男子』『熱帯男子2』
  • ハロプロエッグ・研修生関連
    • 『2009年秋季エッグ研修発表会〜女優宣言〜』『僕たち可憐な少年合唱団』
  • アップアップガールズ(仮)関連
    • 『小夏の部屋へようこそ』『小夏の部屋♡』
  • 劇団員のみ共演した作品
    • 『凛として!』『恋文横丁2010』
  • アクトリーグ
    • 『アクトリーグ芸能プロダクション対抗トーナメント』


たぶん、これ以外にもまだあると思う。
ちょっとしたイベントなどに協力したものがあったように思うので。
とりあえず今回はこんなもんで。
ご存知の方は他にこういうのがある、とご指摘いただければ幸いです。
作品は年代順、出演者の芸名・所属等は公演当時の表記とした。
時期的には2008〜2010年の作品が多く、これはハロプロの演劇への本格的な進出、旧・エルダークラブハロプロ卒業による歌以外の仕事増、美勇伝メロン記念日の解散による大谷雅恵三好絵梨香の舞台仕事増、旧・ハロプロエッグの演技レッスン及び舞台起用が活発化したこと…などが要因として考えられる。
逆に2011年以降が少ないのは、散歩道楽の活動が小休止し、劇団主宰である太田善也氏が他劇団での仕事が忙しくなったことが影響していると思われる。


おじぎ30度 オン・ステージ』


2008年2月27日〜2008年3月2日@新宿シアターアプル
八王子あたりにあるガスト。そこでアルバイトする女の子5人(高橋愛亀井絵里道重さゆみ田中れいな土岐田麗子)は、学校での出来事や、友達の間で広まる都市伝説(ウソかホントかわからない噂話)、恋愛のジンクスや、占いなど、様々な物事を笑いながらも、もしかしたらと信じてしまう、どこにでもいる女の子たちだ。恋に噂に占いに、そして仕事に、落ち込みながらそれでも明るく今を生きる彼女たち。様々な事情を抱えた様々な人が出入りするファミレスを舞台とした、ハートフルコメディ。そしてこの夜、今までよりほんの少しだけ、自信をつけた彼女たちがいた。
【脚本・演出】太田善也(散歩道楽)
【出演】高橋愛(モーニング娘。)/亀井絵里(モーニング娘。)/道重さゆみ(モーニング娘。)/田中れいな(モーニング娘。)/土岐田麗子/つつみかよこ/名取幸政(青年座)/郷志郎(散歩道楽)/椎名茸ノ介(散歩道楽)/谷中田善規(散歩道楽)/植木まなぶ(散歩道楽)/松下ロボ(散歩道楽)/眞賀里知乃(大人の麦茶)/荻窪えき(X-QUEST)/坂本充広(ひらり空中分解。)/大口達也(カリフォルニアバカンス)/相葉健次(GIG)
おじぎ30度 オン・ステージ - 劇団プロジェクト
※動画配信サイトDohhh UP!で配信されていたショートドラマ『おじぎ30度』の舞台化作品。
※太田氏と散歩道楽ハロプロに関わった最初の作品。
※共演者もこの時期の前後にハロプロ関連舞台に出演した人が多数。
※DVDが受注生産だったので現在入手困難。
舞台セットの写真→公開ゲネプロ : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」


『かば』


2008年4月30日〜2008年5月6日@池袋シアターグリーン BIG TREE
幼い頃に母を亡くし、父に育てられた四姉妹。ある日、父がアフリカでカバに殺された。久々に集まる姉妹4人。現れる父の恋人、父を恩人と慕う男、四人に干渉する親戚や友人。そして父が残したモノ。この事件を機に、それぞれの上手くいかない現実が露呈してゆく。そんな四姉妹の、周りに振り回され続ける、1年間の家族劇。
バツイチで、長女なのに頼りない悦子(村田めぐみ)。元歌手だが今は仕事のない次女・玲子(大谷雅恵)。無職の同棲相手の浮気に苦しめられる三女・弥生(斉藤瞳)。そんな中最も優秀だと思われていた四女の若菜(柴田あゆみ)だが、実は心の病気を抱えていて…。
【脚本・演出】太田善也(散歩道楽)
【出演】斉藤瞳(メロン記念日)/村田めぐみ(メロン記念日)/大谷雅恵(メロン記念日)/柴田あゆみ(メロン記念日)/Nao(Scene of Heaven)/小高仁/中野順一朗(ラッパ屋)/鈴木佐和/川原万季(散歩道楽)/郷志郎(散歩道楽)/キムユス(散歩道楽)/竹原千恵(散歩道楽)/蘭胡蝶(散歩道楽)/ヒルタ街(散歩道楽)/鉄炮塚雅よ(散歩道楽)
『かば』 メロン記念日主演舞台、遂に登場! - 劇団プロジェクト
※「カバは見た目よりも凶暴で、アフリカでは動物による死者はカバによるものが一番多い」ということから、「人は見かけによらない」「家族でさえも本当の姿は知らない」ということが全3作の共通したテーマになっている。
※当初シリーズ化される予定ではなかったが、一部消化不良の部分や謎の部分が残ったこともあり、「続編を」という声が根強く、『かば2』が作られた。
※寺岡役のNao殿は『かば』シリーズ全作品に出演しているが、本来はバンド・Scene of Heavenのボーカリスト(当時)。舞台『千歳月』の主題歌を歌っていて、その関係から同作品に出演していた福田花音殿が彼女の大ファン。その後も散歩道楽作品の常連。現在はムード歌謡の歌手・奈央として活動中。
※時任(小高仁)が料理する場面で付けているエプロンはメロンの誰か(村田か大谷)の私物。
※口うるさい親戚の京子役:鈴木佐和殿はスタイリストとしてもハロプロメロン記念日に関わっており、他の舞台(『おじぎ』シリーズ、『サンク ユー ベリー ベリー』など)でも衣装を担当していた。現在はカラーアナリスト、トータルビューティーアドバイザー。
※ラストのメロン記念日4人だけの芝居で、すすりなく観客続出。
※劇中歌『手をつないだ、春の夜』(作詞:太田善也、作曲:はたけ。劇中では亡き母が作った曲という設定)等、『かば』シリーズは音楽(音楽:はたけ)の評判が高く、公演のたびに「サウンドトラック発売」の要望が上がるが、今だに果たされていない。
※アフタートークショーが始まったのはハロプロ関連舞台ではこれが最初ではないかと思われる。
※DVD撮影の公演はモーニング娘。勢(高橋愛亀井絵里道重さゆみ)が観劇しており、DVDを音量を上げてヘッドフォンで聴くと高橋愛殿の特徴ある笑い声が収録されているのがわかる。
脚本構想時→2/29 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
稽古中の写真と劇中歌の話→手をつないだ、春の夜 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
舞台セットの写真と観劇に来たモーニング娘。の話→かば3日目 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
千秋楽で泣く演出家→かば楽日 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」


『かば2』


2008年8月8日〜2008年8月10日@池袋シアターグリーン BIG TREE
前作から二年後。父・謙太郎の三回忌法要の日に姉妹が菅原家に集まるが、弥生(斉藤瞳)の妊娠が発覚、しかし英二(中野順一朗)と結婚はしないと言いはる。そんな中親戚の京子(鈴木佐和)が若菜の縁談を持ってくる。恋人が出来て悦子(村田めぐみ)に紹介したい若菜(柴田あゆみ)は言い出せずにいて…。
【脚本・演出】太田善也(散歩道楽)
【出演】斉藤瞳(メロン記念日)/村田めぐみ(メロン記念日)/大谷雅恵(メロン記念日)/柴田あゆみ(メロン記念日)/三好絵梨香/Nao(Scene of Heaven)/小高仁/中野順一朗(ラッパ屋)/鈴木佐和/郷志郎(散歩道楽)/鉄炮塚雅よ(散歩道楽)/植木まなぶ(散歩道楽)/つつみかよこ
かば2 - 劇団プロジェクト
※『かば』の続編。1作目よりもコメディ要素が強く、「吉本新喜劇みたい」という評があった。全3作通して観るとこの2作目が番外編に見える。
※1作目が姉妹と亡き父との物語だったのに比べて、本作は亡き母との物語という要素が濃い。身ごもった弥生(斉藤)だけに亡き母の幻影(柴田二役)が見えるという設定。
※仏壇に母(柴田)の遺影が置かれているが、作ったはいいもの、実際に使うかどうか劇団内で検討が重ねられたらしい。
※菅原家の呼び鈴が壊れているという設定で、これが全てのエピソードの発端となっている。
※新キャラクターとして、留学から帰国した姉妹の従妹・しとね(三好絵梨香)が登場。ちょっと頭の足りない設定になっており、彼女が他の人物に素朴な質問をすることによって、1作目を観ていない観客の案内役となる仕組み。
※若菜の恋人役・正美(植木まなぶ)が登場。カーテンコールにて柴田ファンに対して太田氏よりお詫びの挨拶があった(笑) しかしその後、裸の大将風の正美コスプレで観劇に訪れるヲタが続出。
※前作で玲子にフラれたノリ君(郷志郎)は不動産勤務の悠理愛つつみかよこ)と結婚。一緒に暮らすことになった玲子としとねが悠理愛に相談するが、実は悠理愛はウェディングプランナーに転職していて話が咬み合わないというくだりが可笑しい。
※1作目でやや不明瞭であった時任(小高仁)と寺岡(Nao)、そして父・謙太郎との関係がはっきりする。
※握手会付きの公演があった。
※アフタートークで「もし『かば3』があったら?」という話題があり、「過去に戻る」「お父さんが登場する」「セーラー服を着る」などのアイディアが実際の『かば3』で活かされている。
かばリンピックが終わって : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」


劇団ゲキハロ第4回公演 『携帯小説家


2008年10月17日〜2008年10月26日@池袋サンシャイン劇場
携帯小説で鮮烈なデビューをした謎の少女作家“夢野美鈴”の正体は実は7人の少女で、しかもお互い顔も知らない関係だった。7人は出版社に集められ、2作目の依頼を受けるが、なかなか小説の内容がまとまらない。困った7人は元・大作家(あいざわ元気)に助言を求めるが、元・大作家は冷たく突き放す。
【脚本・演出】太田善也(散歩道楽)
【出演】梅田えりか(℃-ute)/矢島舞美(℃-ute)/中島早貴(℃-ute)/鈴木愛理 (℃-ute)/岡井千聖(℃-ute)/萩原舞(℃-ute)/有原栞菜(℃-ute)/あいざわ元気/久保木秀直(大人の麦茶)/眞賀里知乃(大人の麦茶)/谷中田善規(散歩道楽)/郷志郎(散歩道楽)/キムユス(散歩道楽)/植木まなぶ(散歩道楽)/椎名茸ノ介(散歩道楽)/ヒルタ街(散歩道楽)/村上東奈
携帯小説家 - 劇団プロジェクト
※携帯電話をイメージした舞台セットが印象的。
※役名が梅田えりか=片瀬(かたせ梨乃)、矢島舞美=浅丘(浅丘ルリ子中島早貴=竹下(竹下景子)、鈴木愛理=栗原(栗原小巻)、岡井千聖=秋吉(秋吉久美子)、萩原舞=京(京マチ子)、有原栞菜=樫山(樫山文枝)…と、『男はつらいよ』シリーズのマドンナ役を演じた女優の苗字になっている。
※前半の℃-uteの7人が2作目の構想をリレー式に練って話があっちに行ったりこっちに行ったりする場面で、コロコロ変わるその内容を散歩道楽の役者陣がスピーディーに演じるところが圧巻。
※お嬢様・栗原(鈴木愛理)が部屋に入って来ると、外で馬車やヘリコプターが去っていく効果音が入る。
※大ベテランのように見えるが、あいざわ元気氏は実はこれが2度目の舞台(初舞台は『美女木ジャンクション』)。
集合写真→千秋楽 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」


散歩道楽2008冬『レモンスター』


2008年12月4日〜2008年12月7日@シアタートラム
村人たちに引き裂かれた恋人たちの悲恋の古い言い伝えが残る山奥の村に記憶喪失の男・梶本(しおつかこうへい)が迷い込む。泥棒と間違われた梶本だが村の娘・六花(柴田あゆみ)に救われる。やがて彼の前に言い伝えの恋人たち・弥太郎(斉藤佑介)と雪(竹原千恵)の霊が現れ再会を果たすが、その後村でさまざまな凶事が起こる。再び梶本の前に現れた雪は、弥太郎が今でも村人たちを怨んでいること、祟りを起こすことを予言し、村を救えるのは梶本だけだと語る。なぜその役割が自分なのか? 別れた妻に瓜二つの六花は一体何者なのか? やがて村人たちは、憑き物に憑かれたように殺し合いを始める…。
【作・演出】太田善也(散歩道楽)
【出演】しおつかこうへい/柏進(サワズカムパニー)/斉藤佑介(サワズカムパニー)/笹野鈴々音/保田圭/柴田あゆみ(メロン記念日) /野村啓介(ブラボーカンパニー)/山下ケイジ/月形輝/比佐仁/谷中田善規(散歩道楽)/川原万季(散歩道楽)/竹原千恵(散歩道楽)/郷志郎(散歩道楽)/キムユス(散歩道楽)/植木まなぶ(散歩道楽)/松下ロボ(散歩道楽)/蘭胡蝶(散歩道楽)/椎名茸ノ介(散歩道楽)/ヒルタ街(散歩道楽)/鉄炮塚雅よ(散歩道楽)
散歩道楽2008冬 『レモンスター』 - 劇団プロジェクト
散歩道楽本公演にハロプロメンバーが初出演した作品。一般の演劇ファンも多く観劇していたが、保田・柴田二人とも評価が良かった。
※やや難解なストーリーだが、弥太郎とお雪、六花ら登場人物たちが何かの象徴であることがわかれば次第に謎はとけてゆく。
※芝居序盤の六花(柴田)の講談調の長ゼリフ(台本1ページ分)が圧巻。
※夕子(保田)は劇中で死ぬが、当時舞台やドラマなどでハロプロメンバーが死ぬ設定のものはたいへん珍しかった(もしかするとこれが初?)。
※その後ハロプロ関連舞台常連となる斉藤佑介氏、ハロプロと絡んだ最初の作品。
※笹野鈴々音殿はその後『トリハダ』シリーズでホラー女優としてブレイク。
※山下ケイジ氏は50歳を過ぎてから役者を志したという人で、頭のおかしくなった村長役を怪演。現在も映画やTV、CM、MVなどで活躍されていて、GReeeeNの『愛し君へ』のMVが有名。
GReeeeN - 愛し君へ - YouTube
※野村啓介氏はのちにTVドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』で佐藤綾乃佐保明梨と共演している。
役者紹介 おおた | レモンスター
レモンスター役者紹介 保田圭さんに聞きました
レモンスター役者紹介 柴田あゆみさんに聞きました
舞台セットと保田圭バースデーケーキの写真→レモンスターが終って : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
公演後→♪愛のボタンを連打連打 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」




――2009年編へ、つづけ――