南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

アップアップガールズ(仮)定期公演EXTRA〜小夏の部屋へようこそ〜(2/2)その3

2/2(日)、
アップアップガールズ(仮) 定期公演のEXTRA公演の開催が決定いたしました!!!!!!
【公演内容】
(13時公演) 〜小夏の部屋へようこそ〜  ←
(16時公演) 〜アップアップガールズ(仮)は一体何と戦っているんだっ!!〜
(19時公演) 〜佐保道場〜
【日時】
(1)開場/12:30 開演/13:00
(2)開場/15:30 開演/16:00
(3)開場/18:30 開演/19:00
※各公演終了後に、物販購入者を対象とした、握手会も開催予定!
【会場】
AKIBAカルチャーズ劇場
【料金】
¥2,500(税込)

http://ameblo.jp/upfront-girls-news/entry-11748988599.html


疑惑のリアクション

メンバーのひどい発言に凹む古川小夏殿(幽霊)。
古川「みんなサイテー!…(泣)」
仙石みなみ「そういえばせっきー、小夏が倒れた時、笑ってなかった…?」
古川「えー!!!」
関根梓「笑ってないよ!」
仙石「小夏が倒れて嬉しかったんじゃないの…?」
佐保明梨「『小夏うぜー』って言ってたもんね」
古川「えー!!!」
関根「そんなこと…。みんな言ってたじゃん!」
古川「言ってたのー!!!」
観客<爆笑


古川殿、自分が倒れた場面を再現させる。
古川「ストップ!」
関根「(笑顔)」
観客<爆笑
古川「ホントに笑ってる!」
仙石「ほらやっぱり!」
関根「違うよ! 怖いとああいう顔になっちゃうんだよ!」
佐藤綾乃「あっ、ゴキブリ!」
関根「(笑顔)」
佐藤「あっ、蜘蛛!」
関根「(笑顔)」
仙石「あっ、山田マネージャー!」
関根「(笑顔)」
観客<爆笑
新井愛瞳「ちょっと怖いもの見ると笑っちゃうんだね。疑ってごめんね」
古川「信じるのか!」
観客<爆笑
佐藤「そういうみーここそ、小夏が倒れた時、ガッツポーズしてなかった?」
仙石「綾乃だってあくびしてたじゃん!」
古川「えーーー!!!」
もう一度再現。
仙石→小さくガッツポーズ、佐藤→あくび。関根→やっぴーのポーズになっている。
古川「さっきよりひどくなってない?」
観客<爆笑
古川「(他のメンバー)君たちのも一応見てみるか。信じてるからね!」
と、さらにもう1回再現。
森咲樹→拝んでいる、佐保→靴ひもを直している。
仙石→完全なガッツポーズに、関根→笑顔で写メを撮っている、佐藤→寝てしまっている…。
と、メンバーのひどい(笑)反応が次々と明らかに。
古川「みんなサイテー! もうヤダ、消えてしまいたい…(泣)」
で、照明フェードアウト。


大団円?

照明が点くと、
「起きてー!」
と、メンバーに起こされる古川殿。頭の△の布はなくなっている。
古川「あれ…? ここは…?」
仙石「大丈夫?」
古川「私、どうしたっけ…?」
佐藤「ライブ中に突然倒れるからびっくりしたじゃない!」
関根「みんな心配してたのに、いびきかいて寝てたんだよ」
…という夢オチ。
関根「寝不足だったんじゃない?」
古川「じゃ、あれは夢? 私生きてる? 良かった! 私、またみんなと一緒に歌えるんだね!」
他全員「当たり前でしょ!」
古川「…でも本当はみんな、私のこと嫌いなんでしょ…?」
他全員「???」
古川「『あの女うるせー』『うぜー』とか思ってるんでしょ?」
佐藤「思ってないよ。うるせーとは思うけど(笑)」
観客<(笑)
仙石「大好きだよ。たまにうぜーって思うけど」
観客<(笑)
佐保「ホントにうるさいと思ってるよ♪」
観客<爆笑
古川「(苦笑)…ホント? 死ねばいいとか思ってない?」
他全員「思ってるわけないじゃん!」
古川「良かったー! 信じるよ。みんなのこと大好きー!」
と、メンバーのもとに駆け寄るが、
他全員「キモい!」
と、全員逃げまわる。
古川「私、アップアップガールズ(仮)で良かったー! みんな愛してるよー!」
他全員「ウザい!!」
古川「愛情の裏返しでしょ♪」
新井「頭大丈夫ですかー!」
仙石「さあ、始めよう! 皆さん待ってるんだし!」
森「そうだね!」
佐藤「(古川に)まずは皆さんに謝って!」
古川「(観客に)皆さん、私のこと見えますよね?」
観客<はーい!
古川「まさかの夢オチ…(笑)」
観客<爆笑
古川「皆さんご心配かけてすみませんでした!」
ライブスタート。



05. アップアップタイフーン
06. Going my ↑



最後のMC。
古川「こういう公演は初めてで、理解してもらえるかな?って少し心配だったんですけど、皆さんの声援が力になりました」
観客<拍手
古川「お気づきになったかと思いますが、台本の部分と“エチュード”と呼ばれる即興劇の部分とがありまして」
佐藤「『お芝居やりたい』って言ってたもんね」
古川「綾乃、ラップやってたね!(笑)」
佐藤「『オールナイトニッポンモバイル』の方で、ラップの先生が見に来たんでやりたくなっちゃった(笑)」
死んだところの芝居の稽古では、
佐保「めっちゃ悲しくて…! もう、メンバーマジ泣き!」
古川「そんなに死なせたいか(笑)」
新井「遺影がリアルなんだもん!」*1

もともと演技志向の強い古川殿。
古川「大好きなお芝居をやれて幸せな時間でした」
観客<拍手
古川「7人でやりたいね、また」
観客<拍手
古川「“ライブからお芝居”ってのがアリってことがわかったので、これからもいろんなことに挑戦していきたいと思います!」
観客<拍手



このあとステージにて握手会。
握手順、森→仙石→佐保→新井→関根→佐藤→古川。


小夏の部屋へようこそ・補足

脚本(おそらく演出も?)はハロプロアップフロント関連舞台ではお馴染み、散歩道楽太田善也氏。
http://www.sanpodouraku.com/
筆者見ていて途中から、各メンバーのキャラ設定(メンバーの個性をデフォルメ化する)や笑いの持っていき方に太田作品ぽさを感じて、
(これ、台本書いたの太田さんじゃないのかな…?)
と思っていたら、やっぱりそうだった。

メンバーの一人が死んでしまい、他のメンバーの反応や言動がコミカルに描かれ、幽霊となった主人公が地団駄を踏む…というのはやはり太田氏脚本・演出の『メロン記念日物語』の劇中劇「かば4」を彷彿とさせる。*2


この公演の数日前に太田氏がアプガについてつぶやいていたり、当日も秋葉原に居るようだったので、何か関係有るのかな?とは思っていたが…。


太田氏とアプガのメンバーの関係といえば、ハロプロエッグ時代に太田氏は彼女たちの演技レッスンを担当していたわけで、ある意味師匠といえる。
卵たちよ! : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
『2009年秋季エッグ研修発表会〜女優宣言〜』も演出は太田氏。
他に太田氏脚本・演出のキューティー・ミュージカル『悪魔のつぶやき』古川小夏佐藤綾乃殿が出演。
泥酔日記3 : 淡い期待の覚書 「うすぼんやりとしあわせだ」
脚本のみの『リボーン〜命のオーディション〜』仙石みなみ森咲樹殿が出演している。


さて、ハロプロアップフロント関連の演劇作品には、今回のように死んでしまった、もしくは死にかかった者が軸となる物語が意外に多い。
例えば散歩道楽太田善也と対をなすハロプロアップフロント関連舞台もうひとつの柱、大人の麦茶塩田泰造作品にも、『ネムレナイト2008』(出演:柴田あゆみ)、『シュガースポット』(出演:矢島舞美徳永千奈美宮本佳林田辺奈菜美)といった死者、もしくは死にかけた魂を扱った作品があるが、塩田作品が、人間思い残したことがあるならば死んでからでもやれることはある、この世への思いを果たした時に人は成仏し、成仏して消えてなくなった時にその人物の人生は完結する、というのに対し、前述の「かば4」もそうであるが、太田作品はあくまでも生への執着が強く、例え少々かっこ悪くても生きていくことにこだわっているところに特徴がある。
このあたりの両作者の死生観の違いも面白く、興味深いところである。


今回のこの「小夏の部屋へようこそ」は概ね好評だったようで、その要因には各メンバーのキャラに合った役振りが大きかった。
「ヲタの期待以上の役を振ってくるのが塩田さん、ヲタの予想以上の役を振ってくるのが太田さん」
という某ハロヲタ氏の名言があるが、とりわけ今回、主演女優:古川小夏殿には往年のゴールディ・ホーンばりのコメディエンヌとしての可能性を感じた。
舞台経験豊富な仙石みなみ森咲樹殿には常に安定感を感じたし、佐藤綾乃新井愛瞳殿には経験の少なさを補うに余りあるアドリブの妙を感じた(これにはアプガ内における日頃のツッコミ経験が活きているように思う)。どこまでが演技でどこまでが素なのかわからない佐保明梨関根梓殿の飛び道具感も含めて、以前これまた太田氏が言っていた、
「アイドルグループにはひとつの劇団のようなものを感じる」
という言葉をふまえても、アプガは合格のお墨付きをもらえるのではないか。
そして太田作品特有の、ちょっと情けない登場人物たち。じゃあそれってダメな人生なのか? いや、そんなことはない…という首尾一貫したテーマにうまくマッチした企画でもあったのではないかと思われてならない。




――アップアップガールズ(仮)定期公演EXTRA〜小夏の部屋へようこそ〜、了――
 
 

*1:演劇での遺影といえば『かば2』の時に小道具で死んだ母=柴田あゆみ二役=の遺影を作ってはみたものの、「アイドルの遺影なんか作っちゃっていいのか?」と演出の太田善也氏と小道具担当の川原万季殿が散々相談した、というエピソードがある。

*2:「かば4」では、長女の悦子=村田めぐみ=が不慮の事故で生死の境を彷徨うが、妹たち=大谷雅恵斉藤瞳柴田あゆみ=のお気楽な態度に憤慨する、という筋立て。