南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

久しぶりのスペース107

さて、夜は旧友の出演する舞台を観劇。



Kart Promotion Neo プロジェクトVol.4
『セピア色した風の中で』 〜海援隊士物語〜


【公演期間】2008年6月7日(土) 〜 6月15日(日)
【会場】新宿スペース107


【PR・解説】カートプロモーションが贈る幕末青春グラフティー、乞うご期待!!!
「カツテ本藩ヲ脱スル者、オヨビ他藩ヲ脱シテ海外ノ志アル者、皆コノ隊ニ入ル」
【ストーリー】幕末の英雄、坂本龍馬が組織した日本初の株式会社と言われている海運業社「海援隊」。
薩長連合、大政奉還と次々に業績を重ね順風満帆の海援隊に突如として起きた悲劇、それは隊長、坂本龍馬の暗殺。
途方に暮れた隊士は解散を余儀なくされる・・・。その時、更なる事件が海援隊を襲う!?


【スタッフ】プロデューサー=柿崎裕治 脚本・演出=Ryoma 舞台監督=島洋三郎 照明=田向澄男 美術=寺岡崇 剣舞・殺陣=Ryoma 演出助手=武末志朗 殺陣助手=上野山浩 方言指導=澤田誠志 宣伝美術=石渡琢磨  ほか
【キャスト】河本龍馬/斎藤健二/山口美砂/渡部龍平/阿部真之介/水出浩子/杉原勇武/上野山浩/好光孝/西田優貴/渡辺栄治/佐々木進仁/村本明久/池田政典(声の出演)


カートプロモーションというのは、他にも伊藤つかさ様なんかが所属しているところ。




…というわけで、久しぶりのスペース107。
劇団シニアグラフィティ『東京』以来かな?


お話は、坂本龍馬亡きあとの海援隊。途方にくれる隊士たちは、何故か謎の海賊団に挑戦を受ける。海賊団のボスは、実は龍馬の旧友で…というもの。
海賊団の目的が今ひとつわからない、というかいったい何がしたいんだ?…なので、話に入っていけない、というのが正直な感想。
それと、好きなのはわかるが(演出家と主演者は同一人物)、坂本龍馬を神格化し過ぎ。
龍馬に代わって、乙女姉さんが活躍するなんてところは面白いのだが。


それよりも、この舞台の見せ場は殺陣にある。
何せ殺陣スタッフは、映画『椿三十郎』(もちろん織田裕二版であるが)などを手がけている人もいるので、やはりさすが、といった感。


しかし、これを観ると『平成レボリューション』の剣舞の五人(吉澤ひとみ柴田あゆみ里田まい稲葉貴子是永美記)は、これには到底及ばないものの、あれはあれでよく頑張っていたのだ、と再認識させられる。
ただ、あちらはあくまでも形のみであり、こちらのように実際に刀を打ち合うようになると話はまったく別なのかもしれない。


終演後、旧知の出演者に挨拶出来たので、
「演じる側としては、このスペース107という小屋はどうなのか?」
という質問をぶつけてみた。
「いや、やりやすいですよ。ステージ左右がちょっと狭いんですが、意外と奥行きがあって…」
「ああ、奥に下へ降りる螺旋階段みたいなのがあるんだよね」
「なんでそんなこと知ってるんですか?」
「いや、そういうのをうまいこと使ってる芝居を観たんだ…」
(『東京』をご覧になった方はわかると思う)




最後にひとつ。
場内後方、雛壇状の客席のイスが新しくなっていた。
シニアグラフィティの頃は、芝居終盤になるとお尻が痛くなって困ったもので、慣れている人は、家から小さなクッションを持参していたものなぁ…。