南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

シンガポールと私

食で日本をプロデュース
楽家 つんく♂さん


音楽プロデューサーとしてではなく、一人の事業家として4月にシンガポールを訪れた。「音楽やファッションの分野で『日本』はそれほど幅を利かせていないけれど、食文化の浸透は圧倒的だった」と驚く。
繁華街やトレンドスポットを訪ね、飲食店のはやり具合を見て歩いた。本格的なすし屋をはじめ、うどんやラーメン、炉端焼きを出す店が並び、行列ができる店も多い。プロデュースする東京・歌舞伎町のお好み焼き店「かりふわ堂」の国外初進出をここにしようと直感した。「美しい街並みに生きるシンガポール人には、一品一品の見た目が美しく、清潔感があり、何より食の安全性が高い日本食がうけるはずです」


かりふわ堂」は、化学調味料を一切使わず、国産の具材にこだわる。食への意識は強い。多忙を極める日々。約10年前から点滴への依存が続いた。2年ほど前からは全身のじんましんに悩み、少しずつ声が出にくくなった。原因は不明だが、食生活を改め、じんましんは治まった。「飲食店をエンターテインメントとして提供したい」というかねてからの願いと相まって、「かりふわ堂」を立ち上げるきっかけになった。


シンガポールでは今、中国系の富裕層などを中心に、化学調味料を多用する調理法や近隣諸国で生産される野菜の残留農薬について敏感になっている人々が増えている」と話す。できるだけ日本の食材を使い、シンガポールのグルメたちを感動させたいと言う。
シンガポールの情報発信力にも大きな魅力を感じる。「グローバル化が浸透したシンガポールで成功すれば、評判はアジア全体に広がる。アジアにどっしり根付く店にしたいですね」
朝日新聞6月24日朝刊・アジア面)



というわけで、モーニング娘。の次は、お好み焼き屋がアジア進出するらしい。