南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

ドリームモーニング娘。 コンサートツアー2011春の舞〜卒業生DE再結成〜・感想


ちょうどこのツアーの時期に送られて来たファンクラブ限定DVD『M-line Memory vol.4』。
コンサート会場でも売られていたので、ご覧になった方も多いはず。
昨年の11月に行われた1期生三人によるファンクラブイベント『M。-1 ペンタゴン・トライアングル』。
夏前あたりからのそのイベントに向けての打ち合わせやレッスン、三人の食事会の模様に、三人それぞれのインタビュー、夏に開催された三人のソロライブやファンクラブツアーの模様が挿入され、そしてイベント本番を迎え…という構成で、1期メンバーの思い→『ペンタゴン・トライアングル』→『ドリームモーニング娘。』という過程が明らかになっている。
(ついでに、中澤裕子殿が痩せていく過程もわかる)


中澤裕子「もう一回みんなでやりたいと思っていた。きっかけが欲しかった。そんな時になっちが言い出した」
安倍なつみ「また私たちで集まったら何か出来るかもしれない。しっかり音楽を、パフォーマンスを、また集まってやりたいねって気持ちに自然になっていった」
飯田圭織「『そろそろみんなで踊りたくない?』という話で一致した。三人それぞれ言い出そうとしていて、タイミングが一致した」


なお、飯田殿によれば、一度は事務所に断られているのだという。
飯田「今度は却下されないように、私たちの意思を、やる気を見せようっていう計画を立てた」
だから、挿入される飯田圭織バースデーライブの映像の中で、MCで初期のメンバーで何かやりたいという話をしたあと、それなりに沸く客席に向かって、
飯田「盛り上がってよ! みんなが盛り上がってくれればやれるかもしれないのよ!」
と、必死のお願いをする場面…。
そして、安倍なつみバースデーライブにて、安倍殿が『ここにいるぜぇ!』で踊りまくる姿が強く印象的に残る。
実際、『ペンタゴン・トライアングル』のイベントの際に今回のツアー決定が発表された時には、三人が相次いで泣き出した。
演者の思い入れが強いステージを観られることは、ファンとしては非常に幸せである。



また今回のツアーでいえるのは、一般チケットのお客さんが目立っていたこと。
よこすか芸術劇場の五階席などは一般客が大半で、曲のイントロで沸いていたらしい。
筆者の席のそばにいた女性客二人組などもそうで、コンサートの最後まで、いったい誰のファンなのかはわからなかった。
(彼女たちがいちばん沸いていたのは『女子かしまし物語(2011ドリムス。Ver.) 』の「ミキティ〜!」のところである)
きっと誰が好き、というわけではなく、ドリームモーニング娘。が観たくて来たんだろうな、と思う。
おそらくそういう客層が多かったのではないか。



そして、歌。
飯田「ねぇ笑って!」矢口「セクシービーム!」石川「ホイ!」
などのような各メンバーに見せ場のあるパート割りはやっぱりいい。
メロン記念日×BEAT CRUSADERS『DON'T SAY GOOD-BYE』のパート割りを決めた時のヒダカトオル氏(現:MONOBRIGHT)の談話、

"次、まぁしぃ来るぞ!"みたいなポイントがあったほうが、お客さん的には気持ちを乗せやすいじゃないですか。

http://rooftop.cc/interview/001874.php

というのを思い出し、ホントにそうだよなぁ…と、思ったものだった。
でも今回のツアー、「後藤真希」「辻希美」「加護亜依」、比較的最近の曲でも「高橋愛」「田中れいな」「道重さゆみ」は居ないわけで、それを誰が補うのかに興味がわき、それは期待通りだったり、あぁその手があったか!と驚いたり…。


MCについては、トークをまわす役、ボケ、ツッコミ、オチ役と、全員がキャラ通りに役割を果たしていて、もはや名人芸の域。
それにしても、保田圭殿の頭上にはどうしてあんなに毎度のように笑いの神が降臨してくるのか…。
もはや、「天の祝福を受けた女性」といってもよいのではないだろうか。



歌に於いてもMCに於いても、メンバー全員が見事に機能していて、打線のつながりが良くて守備の連携もいい野球チームのようなチーム感。
“ドリーム〜”といったからって四番バッターばかり集めりゃいいわけはない。二番バッターも七番バッターも必要だ。
でもそれは、
「二番を打たせたら私の右に出る者は居ないわよ」
という二番バッターであった。


そうか、こういうのが好きだったからハロプロが好きになったんだなぁ…、ということを改めて再確認出来たツアーだった。





――ドリームモーニング娘。 コンサートツアー2011春の舞〜卒業生DE再結成〜、了――