南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

大谷雅恵トークライブ『遅れてやってきた七夕祭り』(7/8)・感想

久しぶりのトークライブ。
今回はゲストが上野まな殿。
彼女のファンの方もおいでになっていて、それはまた新鮮な場でありました。
あちこち検索してみたところ、
「大谷さんのファンがまなちゃんをあたたかく迎えてくれていたのが嬉しかった」
という感想もあったりして、良かったのではないかと。
ハロプロ裏話などもあり、時間は短かったものの、なかなか濃い内容でありました。



さて、大谷殿が「深い、深い」とさかんに感嘆していたアンパンマンの歌詞。
アンパンマンのうた | 大谷雅恵オフィシャルブログ「人生いつでも成長期」Powered by Ameba


もちろん、やなせたかし氏は『アンパンマン』だけの人ではない。
氏が『アンパンマン』を描いたのは50歳になってからである。
それ以前の作品としては例えば、映画化もされた『やさしいライオン』があり、手塚治虫原作によるアニメ映画『千夜一夜物語』(1969年)の美術監督&キャラクターデザインも担当している。これは大人向けのエロティックな作風で、『アンパンマン』しか氏を知らない方は驚かれるかもしれない。
千夜一夜物語|アニメ|手塚治虫 TEZUKA OSAMU OFFICIAL←動画あり
また、作詞家としては『手のひらを太陽に』(作曲:いずみたく)が高名である。
ご自身も戦争体験があり、実弟が戦死していることもあり、戦争及び争いごとに対する悪感情、生への渇望が強いとされる。
そういえば大谷雅恵殿も、かつて「好きなジブリ映画は?」という質問に、
「私、いざこざがキライなので…」
と、答えていた。共感する部分は多いかもしれない。


筆者、学生時代に古書店にてたまたま氏の著作(漫画でなく文章)を立ち読みしたことがあるが(もう本のタイトルも忘れてしまった)、氏の『アンパンマン』以前に描かれた1コマ漫画がいくつか載っていて、笑いを誘うものもあったものの、シリアスなものが意外と多いことに驚かされた。
また、やなせ氏が敬愛する海外の漫画家及び作品についての記述があり、なかでも父と子の心あたたまるエピソードがつづられた漫画(これも作者もタイトルも失念してしまっているが)についてのリスペクトが強いようであった。しかし、この作者は第二次大戦中にナチスによって投獄され、獄中死したのだという。
「このことだけでも私はナチスを、戦争を深く憎むのです。このような心あたたまる漫画を描く人が獄死するような世はあってはならないのです」
という記述は(語句はおそらく正確ではないが)今でも憶えている。


ちなみに、「ばいきんまん」というと、メロンヲタとしてはどうしてもヒダカトオル氏を連想してしまうが(笑)*1、実際に声を担当された中尾隆聖氏は、散歩道楽太田善也氏が時折脚本を提供している鈴舟の作品にも出演しており(太田作品への出演はまだないようであるが)、また、ドキンちゃん役の鶴ひろみ殿も同様である。
その縁からか、鶴ひろみ殿は散歩道楽作品『石神井ポルカ』にも出演しており、三好絵梨香殿と共演。筆者がこの作品を観劇した際には、アンパンマン役:戸田恵子殿も観劇に訪れていた。
貴重な経験だったと思う。




――大谷雅恵トークライブ『遅れてやってきた七夕祭り』、了――
 
 

*1:メロン記念日解散発表当日に放送された『音流』にて、柴田あゆみ「ヒダカさんはレコーディング中にビークルのメンバーにちょっかいを出して笑っていて、この人はばいきんまんだと思いました」と発言。その後解散発表ライブDVD特典映像にてヒダカ氏が「俺のことをばいきんまん呼ばわりしているメンバーがいますが…」と応酬。このときのインタビュアーは椎名編集局長。