南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

作品の価値

とても残念なニュースである…。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120910/crm12091017050014-n1.htm


かなり驚いた。
実際に舞台で見、カーテンコールの挨拶なども見ていた役者さんだったので…。


『ジッパー!』


この作品では主人公(伊勢直弘)の弟役。子供の頃に両親が離婚していて、原因でもある父親の方についていった兄を憎み、ことごとく対立する。物語終盤、兄をよく知る幼なじみ(飯田圭織)に真相を聞かされ、誤解だったことを悟り、今度は兄の窮地を救うために…、というのがこの舞台での役どころであった。
これ以前に一度芸能界を引退していて、この作品が復帰作だということを公演中に聞いた。
カーテンコールで多数のファンの女性が「おかえり!」と盛んに声をかけていて、なかには涙をこぼしていた人も見ていたので、ファンの方々の心中を思うと心が痛む。
この『ジッパー!』で彼の兄役、そして彼の次回作(初演に新垣里沙殿が出演した作品の再演で、既に稽古中だった)の演出家でもある伊勢直弘氏の心中も…。
なにより被害者の方も居る。軽々なことは言えない。
そういうわけで、この件については書くかどうか非常に迷ったわけであるが、それでもやっぱり書こうと思ったのは、筆者、この舞台は大好きな作品なのである。
「作品の価値を下げられてたまるか!」
という思いもある。
まだ刑が確定したわけではないが、たとえ彼が犯罪者になったとしても、過去に出演した作品の価値は変わらないと思うし、そのことでこの作品を貶めるようなことはしたくない。