『「麒麟がくる」までお待ちください 戦国大河ドラマ名場面スペシャル「利家とまつ」』
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2002年の大河ドラマ。
【配役】
前田利家■唐沢寿明 まつ■松嶋菜々子 利家の父・利昌■菅原文太 母・たつ ■加賀まりこ 長兄・利久■三浦友和 次兄・利玄■布川敏和 三兄・安勝■山西惇 弟・佐脇良之■竹野内豊 弟・前田秀継■菅原加織 長男・利長■伊藤英明 次男・利政■成宮寛貴 長女・幸■椋木美羽 次女・蕭■上原さくら 三女・麻阿■佐藤藍子 四女・豪■須藤理彩 五女・与免■秋定里穂 六女・千世■河辺千恵子 側室・千代保■田畑智子 利久の妻・つね■名取裕子 つねの子・前田慶次郎■及川光博 利長の妻・永姫■水橋貴己 村井長頼■的場浩司 前田長種■辰巳琢郎 奥村家福■中条きよし 織田信長■反町隆史 吉乃■森口瑤子 市■田中美里 林通勝■山本晋也 柴田勝家■松平健 佐久間信盛■田中健 丹羽長秀■梅沢富美男 明智光秀■萩原健一 不破光治■五木ひろし 村井貞勝■苅谷俊介 佐々成政■山口祐一郎 はる■天海祐希 森蘭丸■ウエンツ瑛士 羽柴(豊臣)秀吉■香川照之 おね(北政所)■酒井法子 豊臣秀次■池内万作 浅野長吉(長政)■加藤雅也 石田三成■原田龍二 松平元康(徳川家康)■髙嶋政宏 足利義昭■モロ師岡 浅井長政■葛山信吾 茶々(淀殿)■瀬戸朝香 初■向井地美音→阿井莉沙 上杉景勝■里見浩太朗 今井宗久■林隆三
NHKはこの3年前に、正月のSPドラマで『加賀百万石』をやっていて、これは豊臣秀吉の死の直前から関ケ原までの物語なのだが、前田利家の大河ドラマは観てみたいと思っていた。
『利家とまつ』の出演者では、松嶋菜々子が淀殿役で、高嶋政宏が前田利長役で、里見浩太朗が徳川家康役で出演していた。 ちなみに利家とまつは原田芳雄と松坂慶子、秀吉が佐藤慶だった。
『利家とまつ』は、唐沢寿明、松嶋菜々子、反町隆史、竹野内豊…と、それまで民放のドラマで活躍していた人をキャスティング。これは『花神』(1977年)の時と似ている*1。
菅原文太と長男・菅原加織の共演、それも親子役というのが話題になったが、菅原加織が不幸にも撮影が始まっていた前年10月に事故死するということがあった。確か第一話くらいしか出演していなかったと思う。代役はなく、キャラクターそのものがフェードアウト。
ストーリー的には、利家・まつ夫妻、秀吉・おね夫妻、佐々成政・はる夫妻の三組の夫婦を軸に進んでいく形。戦国時代の夫婦物は視聴率取れる鉄板。
佐々成政、村井貞勝、不破光治、浅野長政と、それまでの戦国大河ではあまり取り上げられなかった武将たちにスポットをあてているのも特徴。
信長役の反町隆史と明智光秀役の萩原健一が好評だった。
反町隆史の話が面白かった。
台本に『怒った信長が光秀の頭を床に押し付けて折檻する』というのがあって(相手が大先輩の萩原健一なので)「勘弁してくれよ~(泣)」と思ったが、しょうがないんでやった。あとで萩原さんが「今の良かったよ」と言ってくれたのでホッとした…。
本能寺の変で信長と対峙し、ビビリながら信長に文句を言う光秀の演技が印象的。
及川光博演じる前田慶次郎は、小説や漫画とは異なるリアルな前田慶次像。
森蘭丸役・ウエンツ瑛士はWaT結成直前だろうか。蘭丸(史実では乱丸)は美少年ではあったがマッチョ系だったらしいので納得いく。
田中健は1992年の大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』に続いて二度目の佐久間信盛役。
今井宗久役・林隆三は1978年の大河ドラマ『黄金の日日』で宗久の子・宗薫役をやっている。
信長の側室・吉乃役の森口瑤子は、テレ東『豊臣秀吉 天下を獲る! 』(1995年)では信長の正室・濃姫役をやっている。
浅井長政・お市夫妻の次女・初(京極高次室)は少女時代が子役時代の向井地美音(現・AKB48総監督)で、成人してからが元・dreamの阿井莉沙という新旧アイドルリレー。
他に、利家の出世のきっかけとなる美濃斎藤家の家臣で「首取り足立」の異名をとる足立六兵衛との一騎打ちの場面で、足立六兵衛役に元ラグビー日本代表の大八木淳史(伏見工→同志社大→神戸製鋼)が起用されている。
なお、唐沢寿明は2006年の大河ドラマ『功名が辻』で再び前田利家役で一話だけ登場している。また、2007年のフジテレビ『明智光秀〜神に愛されなかった男〜』では明智光秀役をやっている。
NHKスペシャル『戦国~激動の世界と日本~第1集 秘められた征服計画 織田信長×宣教師』
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番組が始まってから、歴史クラスタさんたちのツッコミのまぁ激しいこと、激しいこと(笑)
曰く、
- 信長の時代と秀吉の時代と家康の時代の史料をごっちゃにしている。
- 戦国期の日本が世界一の鉄砲大国というのは誤り。オスマントルコや神聖ローマ帝国の方が多かったはず。
- イエズス会の報告は、例えば本能寺の前と後で信長・信忠への評価が180度変わるなどがあって信頼してはいけない。
- 「宣教師の思惑からかけ離れていく戦国日本」。いや、かけ離れていってるのは史実からのこの番組。
…などなど。
冒頭の長篠の合戦についての解説(実は鉄砲vs騎馬隊ではなく鉄砲vs鉄砲…など)は、武田氏研究の第一人者といっていい平山優先生(『真田丸』時代考証担当)が考証をやっておられるので信頼出来る内容。
それ以外は筆者程度の知識の者がみても、疑問だらけの内容だった。
明らかに時系列のおかしいところがあったり、異様に高いキリシタン大名の評価。まるで高山右近らが味方についたから信長や秀吉が天下を取れたような解説にはさすがに失笑を禁じえない。
当時の宣教師の人物評はキリスト教に好意的か否かで決まるものなので鵜呑みにしてはいけない、というのがちょっと歴史を知っている人間には常識なんだけど。
おそらく、ヨーロッパの歴史学者としては西洋文明の影響によって日本の歴史が変革した、としたいんだろう。
それは一因ではあるけれど、決して全てではない。
NHKスペシャルの戦国特集は、如何でしたか?アタクシは、所用のため見ていないんですけど、色々ざわめいているようですね。アタクシは、数回のレクチャーに参画させていただきましたが、全貌は全くわかりません。
— K・HIRAYAMA (@HIRAYAMAYUUKAIN) June 28, 2020
皆さん、歴史の知識も、研究動向も全く分からない人々に、動画、パワポのプレゼンをさせるのがどれほどたいへんか、社会人ならわかっていただけますよね⁉️
— K・HIRAYAMA (@HIRAYAMAYUUKAIN) June 28, 2020
つまり、NHKのスタッフでも歴史番組のスタッフではなかったということですね。