大学ラグビーで、早稲田と明治は常にライバルとされてきた。
この両校は、キャプテンの選び方の違いに特徴がある。
早稲田の場合。
理論に優れている、チーム運営、マネージメントが出来る(例えば練習計画が立てられる)、説明能力がある。
そういう人物をキャプテンに選び、後輩をシゴく鬼軍曹タイプを副将に選ぶ。
対して明治は。
学年で一番喧嘩の強い男…とまではいかないものの(古くはホントにそうだったらしい)、学年内における強者をキャプテンに選ぶ。そして参謀役になれる男を副将に。
早稲田の典型的な例は、現・早大ラグビー部監督の中竹竜二氏である。
氏は3年生になるまで公式戦出場ゼロ。それでも同期に推されて主将となり、大学選手権準優勝を果たした。
このあたりの経緯については時見宗和氏のノンフィクション『オールアウト』(スキージャーナル社)に詳しい。
また、明治は日本代表クラスの選手がキャプテンを務めていることが多いが、早稲田はそうでもない。早稲田はむしろスター選手をキャプテンにするのは避ける傾向さえある。
このキャプテンの選び方は、どちらが優っている、ということはなく、どちらも間違っていないと思う。
だからこそこの両校の対決は面白いのだが。
さて、ハロプロの各ユニットを見てみると、明治型のリーダーが多いように思われる。
(Berryz工房、それに音楽ガッタスは「リーダー」でなく、「キャプテン」であるが、ここでは便宜上、リーダーという呼称に統一させていただく)
モーニング娘。の歴代リーダーはまごうことなく強者であったし、美勇伝、音楽ガッタス、℃-uteも明治型であろう。
そんななか、メロン記念日とBerryz工房が、かろうじて早稲田型である。
偶然かどうかわからないが、この二つのユニットは年齢差こそあれ、同期生の集団である。
集団の中には様々な考え方の人間がおり、それぞれの目標や欲望は異なるのが当たり前である。
歌手として成功したい…、将来的には女優に…、お金がほしい…、異性にモテたい…。
そういった様々なベクトルをうまくまとめていくのがリーダーの職務である。
メロン記念日とBerryz工房は、同期ということもあって、メンバーのベクトルが近いということもあるだろうし、ひとつひとつの壁を一緒に乗り越えてきた…ということもあるだろう。
というよりも、そういうユニットであるからこそ、リーダーもそういうタイプのリーダーになった…、とも考えられる。
リーダーも、周囲の環境が育てるものなのであろう。