南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

本人と役柄の間

阿久悠物語』金子修介監督の大変興味深い文章。



実在の人物を映像化する時、「似ているかどうか」という事を先ずは考えるのが普通だろうが、「そっくりショー」をやろうとしている訳では無いので、あるところで考えの矛先を変える。
実在の人物が持っているイメージを、俳優が、本人の個性を使って拡大なり、変化させ、それが面白かったり、納得出来たりする時、「OK」となるのである。
ただ、キャスティングの時には、オーディションで無い場合、それぞれの俳優のキャリアを参考に演技を想像するしかないから、これは難しい。
田辺誠一サンも阿久悠サンとは余り似てはいないんだが、計算出来るものがあり、監督としては、「意外性」というところに賭けてみたかった。
結果、これは、とても面白い阿久悠像が立体化され、視聴者の反応が楽しみである。
ザ・ピーナッツは、双子の美人女優・奈津子&亜希子さんにやってもらっているが、ハッキリ言って、御本人とは似ていない。
でも、納得して貰えると思う。


『スター誕生』から出た最初のスターである森昌子さんは、オーディションをやろう、という事になって、多くの少女に来てもらい、朝から晩まで「せんせい」を聴いたが、人生でこんなに多く「せんせい」を聴く日は今までに無かったし、これからも無いであろう。
……それはせんせえい〜……耳にこびりついたよ。
想像はしていたが、やはり40年近く経つと、日本人の顔は変わっていいて、当時の森昌子さんに似ている人は全くいない。体型も変わってしまっている。
その中で、「レミゼラブル」の舞台も経験していた平塚あみさんは、抜群の演技力と素朴さとで、森昌子が合格した時の雰囲気を再現、「これだよ、これ!」と思ったんである。
しかし、肩まで髪があって、森昌子と言えばベリーショートというイメージ、平塚さんのレジュメを見ると「ショートNG」と書かれているではないか。
どうすんの……
と、思っていると、平塚さんは、その髪をバッサリ切ったのであった。
……森昌子が現れた!と、みんな思いました。

http://blog.livedoor.jp/kaneko_power009/archives/50693422.html



なるほどなぁ…。
一々納得してしまった。
いやもう、ホント、オンエアが楽しみになりました、はい。




それにしても、森昌子役はオーディションやったんだな…。




さて、“ピンクレディー”の出る『ぷっすま』を観るので、今宵はこの辺で。




あと、小川麻琴様、TV本格的復帰、おめでとうございます。