『ヒットメーカー阿久悠物語』速報
阿久悠の作詞リストを見ると、桜田淳子へ提供したものが圧倒的に多い。
僕でも知らない歌は多いんだが、シングルだけでなく、アルバムへも提供しているから、この数になるのであろう。
また、桜田淳子を秋田予選で見た衝撃というものを、1972年9月何日というふうに日付入りで書いてある随筆もあり、「出場者の中で一人だけ浮き上がって見え、淡い蛍光色に光っている少女がいた」「彼女自身が発散している彼女自身も気付かぬ何かがたちのぼっているとしか言いようがない」という表現で、その衝撃の大きさを描いている。
この秋田予選の映像というものが今も残っていて、ドラマでも抜粋して使うが、確かに他の出場者が歌っている時でも、椅子に座って待っている素人の淳子へカメラが吸い寄せられてゆくと思うほど、彼女は目立っている。
「淡い蛍光色」はカメラには写ってはいないけれど……
要するにカワイイから目立つ、という事なんだが、そう言ってしまうと身も蓋も無い。「淡い蛍光色に光る」という表現が出来るから、大作詞家になれた訳で。
この「淡い蛍光色に光る少女」をお芝居で表現出来る人は誰か、と思った時、℃-ute (キュート)の鈴木愛理がふと浮かんだ。
顔立ちは違うが、何か共通するイメージがある。
演技経験は少ないが、キャスティングはトントン拍子に進み、
鈴木愛理さんが衣装合わせに来てエンゼルハットを被った時、スタッフは皆、納得したのである。
桜田淳子と鈴木愛理を両方とも良く知っている、という人は少ないだろうが、双方のファンが喜んでくれるシーンが撮れたと思う。
ただ、ひとつ計算違いが……
前述の文章に阿久悠は「音痴でなきゃいいが、と思った」と書いてあるし、桜田淳子さんは、決して歌が素晴らしく上手いというタイプでは無い。
鈴木愛理さんの歌はたいへん上手かったのである。
音程は安定しているし、声に伸びがあり、本格的である。
彼女の「わたしの青い鳥」は、心地良い。CD出したら売れるんじゃないか。
歌い方も、お母さんから教わった、ということで、桜田淳子の鼻にかかった歌い方を上手く真似していた。
http://blog.livedoor.jp/kaneko_power009/archives/50695553.html
ビデオを見せながら、「どうぞいかないで」の辺りはちょっと切なそうな顔をするんだよ、と教えると、耳を赤くしながら頷く愛理さんの周りを、淡い蛍光色の光が包んでいた……
本日、日本テレビのホールにて『ヒットメーカー阿久悠物語』の完成披露試写があり、田辺誠一、及川光博、池内博之、鈴木愛理らとともに、会見挨拶をした。
桜田淳子役の鈴木愛理は、記者会見は初めてなんです、と舞台袖では緊張しまくっていたが、
いったんマイクをふられると、しっかり見所を伝え、司会者に「鈴木さんが話すと、爽やかな風
が吹いて来ますね〜」と言わせた。
お母さんが、桜田淳子さんのファンだそうで。
僕は、「楽しいことばっかりじゃなくて、タイヘンなことも多くて、テレビでは言えない、タイヘンなことばっかりで、芸能界の謎と言うか、山あり、谷あり、壁あり、沼ありでして、も〜タイヘン……」
http://blog.livedoor.jp/kaneko_power009/archives/50704721.html
と言ったんだが、二度とマイクをふられなかった。
何か、危険な発言をしそうに思われたに違いない。
さて、何故、この会見に出席したのが、鈴木愛理殿であったのか?
基本的に『スター誕生!』という番組を作りあげた男たちのドラマなので、男性の役者が多くなるのはいいとして、やっぱり華となる女性が一人(もしくは一組)はほしいところ。
それも実在の『スター誕生!』出身歌手を演じた、若い女性タレントがいいに決まってる。
では何故、女優として名の通っている山口百恵役・星野真里殿や、世間的にアピールしやすいモーニング娘。のピンクレディー役、高橋愛・新垣里沙コンビでもなかったのか?
主要登場人物の演者のなかで最年少だったため?
しかし、森昌子役・平塚あみ殿も同い年で、生まれたのは半年ばかり後である。
そんなことを考えながら、以下の記事を読んでみると…。
「UFO」「勝手にしやがれ」など5000曲以上を世に送り出した作詞家阿久悠さんの1周忌、8月1日に日本テレビ系で放送される実録ドラマ「ヒットメーカー 阿久悠物語」の完成披露記者会見が28日、東京都内の同局で開かれ、主演の田辺誠一や及川光博、池内博之らが劇中の衣装で出席した。
http://www.daily.co.jp/newsflash/2008/07/28/0001277110.shtml
少年時代、テレビに映るミニスカートのピンク・レディーを下からのぞき込んで見ていたという39歳の田辺は「阿久さんは真摯な方な半面、歌詞となると、ものすごいエネルギーや非常識なことを書かれていて、その差に共感を覚えました」と語った。
及川も池内も作品が描く1970年代の熱に触発された様子だったが、デビュー当時の桜田淳子を演じた鈴木愛理は14歳。「お母さんは40歳です」と話すと、田辺たちはうろたえていた。
ひょっとして…、
まさか…、
親の年齢が一番若かったために…!?(笑)
(まあ、他のタレントさんたちのスケジュールの都合もあったのだろうけど)
ともあれ、金子監督も、とても高い評価をしてくれて、ありがたい限り。
登場場面はおそらく多くはないのだろうが、“鮮烈な”印象を残してくれればいい、と思う。
『ヒットメーカー・阿久悠物語』
日本テレビ系列
2008年8月1日(金)
午後9:03〜11:24
◆スタッフ
企画・チーフクリエイター:岩間玄(日本テレビ)
制作:城朋子(日本テレビ)
チーフプロデューサー:高橋正弘(日本テレビ)
プロデューサー:岩間玄(日本テレビ)、田之頭洋一(オフィス・トゥー・ワン)
制作プロデューサー:岩本勤(COCOON)
キャスティングプロデューサー:吉川威史(吉川事務所)
音楽プロデューサー:加藤明代(オフィス・トゥー・ワン)
脚本:野尻靖之、金子修介
監督:金子修介
◆キャスト
http://www.ntv.co.jp/akuyu/index.html
阿久悠:田辺誠一
池田文雄*1:及川光博
古田真一*2:池内博之
都倉俊一:内田朝陽
沢井周平*3:黄川田将也
土居甫:榊英雄
スタッフ*4:青山草太
松田トシ:佐藤真弓
三木たかし:俊藤光利
中村泰士:増田俊樹
井原高忠*5:宍戸開
山口百恵:星野真里
鈴木ヒロミツ:パパイヤ鈴木
和田アキ子:中鉢明子
森昌子:平塚あみ
ザ・ピーナッツ:奈津子
ザ・ピーナッツ:亜希子
井上順:内浦純一
萩本欽一:五辻真吾
ピンク・レディー(ミー):高橋愛(モーニング娘。)
ピンク・レディー(ケイ):新垣里沙(モーニング娘。)
桜田淳子:鈴木愛理(℃ute)
ピンク・レディー マネージャー:音尾琢真
看護婦*6:前田愛
餃子店の店員*7:田中要次
女性担当者*8:原沙知絵
宣弘社の上司:寺脇康文