南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

留守録風雲録・2009年始編その1

もう、何を今さら…って感じではあるが―。



『第48回新春かくし芸大会2009』(1/1 フジテレビ)

【出演】矢口真里里田まい
羞恥心とPaboの中国語劇は懐かしい感じがした。
昔、『かくし芸大会』といえば、英語劇だったり中国語劇だったりしたものなぁ…。
巨大なるマンネリとは思うが、これを観ないと正月になった気がしないのもまた事実。



世界の村で発見!こんなところに日本人』(1/2 テレビ朝日

【出演】安倍なつみ矢口真里
しかし、アイスランドは名前の通り、ホントに寒そうだ。
エルダーのDVDマガジン大谷雅恵殿が、
アイスランド(の温泉)に行きたい!」
と言っていたので、思わず笑ってしまった。



クイズ!ヘキサゴンII超クイズパレード!新春3時間SP』(1/2 フジテレビ)

【出演】里田まい
問題が、
この曲のタイトルは?→「一月一日」
とか、
北京オリンピックラソン金メダリストは?→「ワンジル
とか、解答者にメロン記念日が居たら答えられたのに…(笑)*1
しかし「一月一日」を知らなかったのは、『かくし芸大会』が生放送になった影響?
収録順にもよるが、事前の録画ならわかったかも。
でも、里田殿、賞品・自転車獲れて良かったね。カルティエとかより、そっちの方が遥かに似合う。
里田まいwith合田兄妹の新曲『バイバイ』は里田&misono殿のピンクレディー状態。
舞台でのゴールドレディーを思い出しましたな。
羞恥心の紅白出演を最後に活動停止。
これ、つんく♂Pがモーニング娘。でやろうとしていたことだよなぁ…。






スケバン刑事(デカ)コードネーム=麻宮サキ』(1/2 テレビ東京

【製作】山崎直樹、黒澤満【原作】和田慎二【監督】深作健太【脚本】丸山昇一【アクション監督】横山誠【撮影】小松高志【照明】渡辺三雄【美術】山崎秀満【音楽】安川午朗【主題歌】「Thanks!」 作詞・作曲:つんく♂ 編曲:西田昌史 唄:GAM
【出演】松浦亜弥石川梨華三好絵梨香岡田唯大谷雅恵竹内力窪塚俊介長門裕之斉藤由貴(特別出演)


アイドル映画というのは、実は普通の映画を作るよりも難しい。
観客の見どころが普通の観客、例えば映画ファンとは違うからだ。
作品としての出来が良くとも、お目当てのアイドルの出番が少なかったり、描き方が中途半端だったりすればもう評価の対象にはならない。


さて、この作品。
主人公は帰国子女なのに、ヤンキー言葉がなぜあんなに流暢なのか?…など、まぁ、ツッコミどころは満載なわけで(笑)


この映画を観ている最中、敵役のボス・騎村時郎(窪塚俊介)は、いったい何がしたいんだろう?…どういった形になることが彼の完成形なのだろう?…ということをずっと考えてしまった。
(そして、最後までわからなかった)
体育館で今野多英岡田唯)を爆発させるだけが最終目的とはとても思えない。
(爆発させて何が得になるのか?)
クライマックスで、黒髪のカツラを外して金髪の頭を露出して「ハッハッハ!」と笑っている程度の悪役なのだ。
(何の意味があるのか未だにわからない。髪を染めている=悪い奴という、昭和的な解釈だろうか?)
彼自身は単なる愉快犯だとしても、彼の子分たちもいるわけで、彼らの望みはなんだろう?
まさか、ドサクサに紛れて銀行強盗やって喜んでる程度のことなのだろうか?
これって、わざわざ特命刑事を送らねばならないようなことなのだろうか?


敵役の狙いがわからないから、登場人物の誰にも感情移入しにくい。
従って、敵役側に寝返った秋山レイカ石川梨華)の「こっちの方が楽しい」も空虚にしか聞こえない。
(ホントに、いったい何が楽しいんだろう? やってることといえば、トロい多英の机を教室の窓から外に落として喜んでる程度のことなのだが)


今さらながら、悪役がきちんと描かれていないと、作品としては面白くないんだなぁ…ということが実感出来る映画である。


なお、主人公の出生の話については、まったくの蛇足にしかなっていない。


現代では、実際の犯罪でこのようなことは起きるかもしれない。
しかし、それをストーリー化するならば、犯人の内面を掘り下げる試みをするなど、観客を納得させる努力が必要なはずだ。


脚本はベテランの丸山昇一氏。
1948年生まれ。映画『野獣死すべし』、TV『探偵物語』など、松田優作作品が多い。
劇中、吉良(竹内力)のセリフ、
「若い奴の考えてることはわかりませんよ」
のように、結局わからないまま作ったんだろうな…ということは容易に類推出来る。
だいたい組織の名前が『エノラ・ゲイ』なんて、古くさ過ぎるでしょ?
昭和の暴走族でも笑い出しそうな…。
速やかなる引退をお奨めするしかない。


まだしも若く、主人公や敵役たちに年齢も近い監督も、結局それを鵜呑みにし、未解決のまま演出した。
この監督には、何かを解明しようという意思(それは即ち何かを作り出そうという意思だ)は感じられず、それならばいやしくも映画監督を名乗る資格はないだろう。


映画ファン的にはまったく観るべき点のない映画。
ハロヲタ的にも観るべき点の少ない映画。


いったい誰に見せようと思って作ったのだろう?
 
 

*1:『一月一日』はカウントダウンライブで歌い、ワンジル選手とは河口湖マラソンで共に出場。