南アルプス天然少年団

南アルプス天然少年団

通りすがりの傍観者の足跡。

MELON LOUNGE@原宿・感想


ロマンチックを突き抜けて

事前に『Rooftop』誌のコレクターズ(主として加藤ひさし氏)のインタビュー記事を読んだ限りでは、
(ああ、これは大人の人たちだ…)
という印象が強かった。
ビークルニューロティカも大人なんだけど、どこか少年臭さを感じさせる…。


ところがフタを明けてみると、そこにいたのは少年というよりも、“ガキ”。
立て板に水のトークでヲタをノせていったビークルヒダカトオル氏とも、キャラクターでヲタに親しみを持たせたニューロティカ:ATSUSHI氏とも違う、(『MELON LOUNGE』がメロン記念日のホームであるということをふまえれば)転校して来たガキ大将。
「ここでも俺がガキ大将じゃなきゃ認めん!」
久しぶりに同性の集団を見て(?)オスの闘争心が目覚めたのだろうか。
ついには観客の容姿を笑っちゃうような禁じ手まで使って…。
むしろ大人げない(笑)


しかし、ある種のぶつかり合いによって、
「おめぇ、強いな」
とばかりに打ち解けたのもまた事実だろう。
ハタと思ったのは、60年代とはまさにそういう時代ではなかったかということ。
MCでなんだかんだいいながら、歌になるとノリをリードする“偉大なるガキ大将”。
それに合わせてノリまくるメロンヲタ。
本当のロマンチックとはこういうものなんじゃないか?…なんて思ったり。



コラボの「第三部」(by斉藤瞳)は本当に素敵だった。
キーワードは「夢」と「願い」。


♪どんな夢を見ても夢の中に居て お願い魅惑のターゲット
(『お願い魅惑のターゲット』)
♪もしもこれが夢ならば お願いずっと醒めないで
(『TOO MUCH ROMANTIC!』)


まさに、「夢」の共演――。


会場の照明やら音響が良く、そういう一夜の「夢」の演出を効果的にサポートしてくれてもいた。*1


最後に加藤氏が「じゃあな…」とばかりに、あっさり去っていったのも印象的だった。
また、どこかで。
約束しなくても、どうせまた会えるだろ。


メロン記念日ザ・コレクターズとの、
メロンヲタとザ・コレクターズとの、
コレクターズファンとメロン記念日との、
はたまた、メロンヲタとコレクターズファンとまでも…?
それはとても幸福な“ランデヴー”だった。
 
 

*1:もともと、この原宿アストロホールは音響設備が素晴らしいのが自慢だそうで、公式HPでも、『ここで良い音を出せないエンジニアはニセ者です』と豪語しているほど。 http://www.astro-hall.com/about/sound_2.html