南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

「アイドルがロックフェスに出ざるを得ない理由」

℃-uteの「COUNTDOWN JAPAN 13/14」出演に関する記事。


http://news.dwango.jp/index.php?itemid=3771

ここ最近、ロック系フェスにアイドルが出演することが当たり前になっている。ももいろクローバーZ、BABYMETAL、でんぱ組.inc、アップアップガールズ(仮)、BiS…などなど。
そして、満を持してアイドルの総本山・ハロー!プロジェクト所属である℃-uteがrockin’onpresents「COUNTDOWN JAPAN 13/14」に出演することが決定した。

なぜ「アウェイ」と思われるロックフェスにアイドルたちが続々と参戦するのか?
その理由のひとつに、アイドルソングの変化が考えられる。ロックからEDM、ハードコア、歌謡曲と様々に色を変え何でも楽曲にしてしまう最近のアイドルソング。BiSはノイズ界の超大物バンドである非常階段と「BiS階段」というユニットを組みハードコアでエクストリームなLIVEまで披露。自分たちでも楽器を演奏するPASSPO☆は、HAWAIIAN6の安野勇太が楽曲作成をした『妄想のハワイ』を発売しロックファンにも受け入れられた。℃-uteモーニング娘。も王道のアイドルソングをゴリゴリのEDMでアレンジしヒット作を連発している。その他にも、いままでにはなかったアイドルソングがここ数年で大量に作られてきた。80年代に完成した「ブリブリのアイドルソング」だけではない、新しいカタチのアイドルソングが、アイドルがロックフェスに出演する突破口を開いてくれた功績は大きい。

そして、アイドル達の「受け」のレベルの高さに注目したい。いまだに「ロックだけしか認めない」「アイドルだけしか認めない!」というファンもミュージシャンもいるが、当のアイドル達は何でも吸収し形にしてしまう程の恐ろしい受けの技術を備えている。


この記事、
「そうだろう」
と思うこともあるが、やや違和感が残るのは、“アイドルソングが様々なジャンルの曲を取り込んできた”のは何もつい最近のことではないからである。
世間が“それ”に気づいたのがつい最近のことなのである。
いわゆる「楽曲派」と呼ばれるヲタの人たちが居るが、それらの人々は早くから“それ”に気づいていた人たちのことである。
この記事の著者が80年代と比較しているからなのだと思われる(いや、その80年代でさえ「ブリブリの」以外ではアイドルソングは既に様々なジャンルを取り入れていたはずだと思うのだが)。
某音楽ライター氏が某ロックバンドに面と向かって、
「お前らよりモーニング娘。の方がロックだよ」
と言ったのは、もう10年前の出来事である。
もっとも、様々なアイドルグループが出て来たことによって、また、様々なクリエイターたちが出て来たことによって、“それ”が認知されやすくなったのは紛れもない事実だと思う。