南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

メロン記念日20100219・雑感その1

まずは、ライブ自体の感想から――。




会場に着いて驚いた。
渋谷AX前の一面緑のTシャツ姿の人、人、人…!


メロン記念日の物販Tシャツは、最近黒が主だったこともあるけど、誰も彼もが同じTシャツを着ているのも最近なかったなぁ…と。
こんなに緑だらけなのは久しぶりだ(笑)
初期の頃は、初めて行く会場の時には、駅に着いてから緑の集団を見つけて付いていったものだったなぁ、などと懐かしく…。



会場に入っても同じで、緑のサイリウムだらけ…。


最近、とくにロック化計画以降は、メロン現場ではサイリウムは次第に減る傾向にあった。
『ピンバカ』など、サイリウムよりもタオル主体のノリに変わってきたからということもある。
筆者なども、気がついてみるとオープニングの『メロン記念日のテーマ』のとこだけしか使っていなかったりして…。



常連のヲタさんだろう、
「なんか見たことねえヤツばっかり居るな…」
という声が聴こえてきた。
いつもいつも居る人たちだけでいいのか?…という問題はさておき、おそらく、普段は現場に行かない(行けない)けど、10周年なんだからこの日ばかりは…と、地方から駆けつけた人や、ハロプロ関連の他ヲタでメロンも好きという人たちがお祝いに集まったのだろう。
もしかすると、初めてのメロン現場という人も居たかもしれない。


昨年秋のMELON GREETING鈴木愛理出演時)、
「半年ぶりに来たら、知らない曲ばっかりだ…」
と、こぼしていたヲタの方が居たが、実際そうなんだろうと思う。
FC分割以降、他の“仲間たち”の情報は入りにくくなってきたし、かくいう筆者も昨年のエルダー卒業のハロコン以来、直接お目にかかれていない人たちの多いこと、多いこと…。
ロック化計画を素通りした方や、ましてやCD化されていないがライブでは何度もやっている『ロマンチックを突き抜けろ!』なんかは付いていくのが精一杯だった方もおられるかもしれない。
意外とニューロティカやコレクターズのファンの方々の方が、最近のメロンの曲を知っていたりするのかも?…と思ったり…。
(コレクターズのファンの女性で『お願い魅惑のターゲット』の振りコピをほぼ完璧にこなす方がいたのには感動すら覚えた)


だから、ステージとフロアの一体感という意味では、対バンだったFUCKIN,Xmasやシンジュクアクションに比べても下だったかもしれない。
でもそれは否定しないし嫌いじゃない。
節目だったり記念のライブだったりに駆けつけてくれる人が多いのは、ハロプロの、ハロヲタの、何よりの良さなんだと思うから。



しかし、そんな感じで、ライブが進むにつれ、
(想像してたのと、ずいぶん違うなぁ…)
という思いが強くなる。
(これ、ホントに10周年記念ライブなんかな?)
…とすら思ってしまった。
昔の曲やら久しぶりの曲をやったりして、それなりには盛り上がってはいるんだけど、何かもうひとつもの足らないような…。
なんだか10周年記念ライブというよりも、ベストアルバムの発売記念ライブのような…。
メロンの10周年なんだぞ。
もっとお祭り騒ぎになるかと思ってたのに…。


そう、たぶん足りなかったのは、お祭り感なんだと思う。
例えば、昨年の2月19日に行われた『MELON GREETING』のメロン記念日9周年ライブ。
(ゲスト:モーニング娘。、シークレットゲスト:みちよ)
あちらの方が、遥かにお祭り感があったと思う。
開場時からステージには歴代シングル曲のPVが映写され、秘蔵VTRで過去を振り返るコーナーがあったり、そして誰もがあっと息をのんだ、まさかまさかのみちよ殿登場…。
(今回、息を飲むのは別の方向に向いて出てしまったわけであるが)


セットリストもそうで、例えば『香水』。
この日は通常のバージョンだった。
昨年夏の『凱旋』ツアーで見せたコーラスVer.には鳥肌が立ったものだが…。
あれこそが、メロン記念日の歴史の蓄積を見せつけてくれるものだったと思う。
なぜあれをやらない?
「自分たちの成長を見てほしい」のではなかったのか?
ファーストコンサートで一曲目にやった曲だから…?
だからあの時のバージョンでやる、というのには賛成出来る。
しかし、それなら“あの時”と同じく一曲目にやるべきではなかったか。


もっとも、この日のメロンの状態では、いろいろな意味で無理だったのだろう。
メインヴォーカル:柴田あゆみ殿の様子が明らかにおかしい。
リーダー:斉藤瞳殿も時折うつ向いてしまう場面があった。
この時点では、10周年ということで感極まっているのだろうと解釈していたが、やはり、アンコール後の“発表”の予定が彼女たちの心を重くしてしまっていたのだろう。
お祭り感を喪失させたのは、他ならぬ彼女たち自身だったのだ。



本来ならばこういう記念のライブ、初めて来た人や久しぶりに来た人に、
「またメロン観に来ようかな♪」
と思わせるのが理想なんだと思う。


それなのに(ああ、それなのに…)、せっかくお祝いに駆けつけてくれた人たちにアンコールでショックを与え、奈落の底に突き落とすようなことをしてしまって…。
終演後、会場から出る際には、しゃがみ込んで泣いている女性や、文字通り“倒れている”人を踏まないように避けて通るのが大変だった…。
ライブに行くのが怖くならなきゃいいが…。


正直、
「あの時、アンコールなんかしなきゃよかった…」
と思った人も居たかもしれない。


つくづく生きるのがヘタな人たちだ。




でも、そこが、メロン記念日というユニットのたまらない魅力だったんだと思うけど。




――まだまだ、つづけ――