南アルプス天然少年団

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通りすがりの傍観者の足跡。

『ラジオのすごい人たち』


例の柴田あゆみを「天才」と評した本。
とりあえず、「柴田あゆみ」の項を読んだ。


まず、この本の著者は、
「ラジオとアイドルの相性はよくない。
それは、アイドルがもともと虚像であり、本音を隠すことが宿命づけられているから。
電波を通じてリスナーと本音で向き合うことが求められるラジオには不向きである」
…という大前提で、「柴田あゆみ」を語っていることを考慮に入れなければならない。


まず、ここまでの段階でツッコミどころはいろいろあると思う。
アイドルというもののイメージが古過ぎ(昭和のアイドルじゃないんだから…)。
ハロプロ勢は過去のラジオ番組を振り返っても、年少組はともかく、年長組はかなり本音を喋っていたように思う。
もちろん「これは…」という、決して語らなかった部分もあるだろうし、しかしそれはそもそもリスナー(大半はヲタ)は別に聴きたくもない話であろう。
それに、虚像なら虚像で別にかまわないじゃないか。「虚像の語る虚像」を楽しむというやり方もあるはずである。
筆者はラジオに関しては、「本音云々」よりも「パーソナリティーの世界観が(多少世間とは異端であっても)強烈な方が面白い」という方に比重が傾いているので、楽しみ方がちょっと違うなぁ…という印象。


この本の著者が「柴田あゆみ」を高く評価するのは、
「自らの現在の不安な心情を語ったりする。
メロン記念日時代の暴露話を平気で語る(といっても、バレンタインデーに、お世話になった会社へ贈るチョコの個数や分担をメンバーで相談した…などという他愛もない話。しかしこの本の著者はかなり驚いている)。
また、ゲストをいじったり、ゲストに相談をもちかけたりする」
…という、ヲタならべつに「それのどこが…?」といった内容。


あまりハロプロ勢のことやそのラジオを知らず、たまたま「柴田あゆみ」という人を知って驚いた人が書いたもの。
「取り上げてもらってラッキー♪」くらいに思っておいた方がいいのかな?という内容であった。